あるウルトラエピソードです。
私は、米1ドルが70~80円代だったころ?に購入した
北米版ウルトラマンDVDBOX(激安!)を一挙に見ました。
主な目的は、翻訳と表現についてです。
初代ウルトラマンの有名な回、「ジャミラ」のお話のラストを飾るシーン
(昔の子供向けドラマなので、知らない人も多いと思います。すみません><
興味がありましたら、軽く検索してみてください)
【超簡単なストーリー】
元々地球人だったが、ある事情により復讐に燃える怪物となり
地球人類を襲いにきた元宇宙飛行士の男、ジャミラ。
科学特捜隊本部はジャミラを怪獣と見なし殺害するようにと命じる。
これを嫌がったのはイデ隊員。 「我々と同じ地球人じゃないか!」
ウルトラマンは迷いながらも、ジャミラを撃退する。もがき苦しみながら死ぬジャミラ。
科学特捜隊一同は、この哀れな男、ジャミラを追悼する。
そしてラストシーン。
ナレーション:科学特捜隊の手によって建てられた墓碑銘は、こう読めた。
"人類の夢と、科学の発展のために死んだ戦士の魂……ここに眠る"
科学特捜隊の本部はパリなのです |
そして、二瓶正也さんの演じるイデ隊員のセリフ。
普段はお調子者のイデ隊員 |
「XXXは、いつもこうだ。文句だけは美しいけれど……」
ジャミラの死を、誰よりも哀しんでいるような素振りのイデ隊員。
さて、ここで問題なのですが
このXXXに入る言葉が、「偽善者」か「犠牲者」なのか、それとも別の言葉なのか
この議論はファンの間では未だに尽きません。
私は慎重に耳を傾けて、スローにしたり、色々と試してみたところ
どうも「偽善者」と言っているように聞こえました。
しかし、本作品の脚本家、佐々木守氏によると
ここは「犠牲者」だと、インタビューに答えたことがある 【要出典(笑)】のだそうです。
当時、二瓶さんは、あまり漢字の読みが得意ではなかったそうなので
もしかすると、脚本を読み間違えたのかな?などと私は妄想しています。
この流れにおいて「犠牲者」という表現を使っているとなると、イデ隊員は復讐に燃えて地球人を攻撃したジャミラを責めているような意味合いになりそうです。
そして、北米版の翻訳者はこのように表現しておりました。
"Politicians" ←→ 権力者、政治家など。
これだと、ちょっと「偽善者」のニュアンスに近いかな?
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ところで、北米版ウルトラマンを見ていて面白かったのが
「ちっくしょー!」の表現。
科学特捜隊のみなさん(とくにイデ隊員)が毎回
ほぼ必ず「ちくしょう!」「ちくしょー!」と叫ぶので
お子さま向け番組では、まず使われることの無い
dammit!! damn it!!
の字幕が、頻繁に表示されます(笑)日本語で言うと「糞!」みたいなニュアンスです。
あまり綺麗な言葉じゃないので……はい。
また、同じ「ちくしょー」でもこういう使い分けがありました。
ちくしょー!ダボハゼみてえな顔しやがって! |
私はこっちのほうが好きかなぁ(^ー^)